'98 SOLAR-CAR RACE in TOCHIGI

PhotoReport-2nd Heat

 午後2時、ソーラーカーにとって、最高のコンディションのなかでの第2ヒートスタート。第1ヒートに引き続き、かなりのスピードレースとなることが予想される。
 太陽の力をおなか一杯にためたマシンたちがいっせいにコースへと飛び出していった。

 CarNo.18、Meisterは第2ヒート開始時間までにグリッドにつけずに、第1ヒートに続きピットからのスタート。


No.18 Meister
 ピットスタートの原因は?
『ギヤ比の計算に時間がかかって、変更に手間取ってしまいました。考えてはいたんですが・・・』

 巧みなドライビングで周回遅れの車を次々と抜きながらトップの JonaSunを追う現在2位の FINE。しかし、やはり発電量の差か徐々にその差ははなれてゆく。


 ここで、レースの舞台となる1周約1.8kmのコースを歩いてみよう。
MainStraight
1stCorner
 まずはメインストレート。サーキットのような平滑な路面がまっすぐに伸びている。この脇に広場や観戦用のスペースが設けられている。  メインストレートを抜け、第1・第2コーナーへ。速度制限があるものの、スピードが出ていればソーラーカーでも普通に曲がっていける。
BackStraight
4thCorner
 コーナーを抜けバックストレートへ向けて再び加速していく。コーナーで前の車に追いつき、立ち上がりでかわす。そんな光景がここで見ることができる。  そしてこれが最終コーナー。コーナー半径が大きくバンクもきつい。ホームストレートに向け、バンクにへばりつくようにして次々とソーラーカーが走り抜ける。

 第2ヒートは順調に周回を重ね、少しずつ順位を上げるCarNo.18、Meisterの Leidenschaft。
 日射が多い場合、発電量の大きいマシンは確かに有利となる。しかし、ソーラーカーレースにおいて、勝利の女神が微笑むのはもっとも多く発電するマシンではなく、もっとも上手にエネルギーを使うことができたマシンなのである。

 そして午後4時、チェッカーフラッグが振られて競技終了。つぎつぎとマシンがピットへ戻ってくる。

 周回競技1位のTeam Jona Sun。WSR途中リタイアの鬱憤を晴らすかのような走りを見せ、一度もトップを譲ることなく、4時間のレースを終えた。


周回競技1位 Team Jona Sun
『最後は電圧降下を考えて、バッテリーをいたわるためにちょっと速度を押さえました。96年のWSC以来悲願だったFINEに勝つことができました。うれしいです。』
周回競技2位 Japanese Crested IBIS
『思った通り走れたんでいいんでんすけど、マネージメントがうまく行かなかったんで、そこが今後の課題です。JonaSunに負けるのはこの天気じゃしょうがないね。でも東工大には勝てたからね。』
周回競技3位 日産自動車専門学校
『大変良いレースで、来年もまた開催してください。古い車なので来年出るのは難しいので、みなさん新車を作って来年もがんばってください。』
栃木県ソーラーカー研究会 浦井先生
『天気も良く、皆さん、スピードが乗ったようで良かったです。来年、またあるかどうかわかりませんが、開催できましたらぜひ来てください。』

 取材班のIDカードを発行してくださった栃木県ソーラーカー研究会の浦井先生、レース中の忙しい中、取材に応えてくださった各エントラントの皆様方、どうもありがとうございました。
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SOLAR-CAR RACE in TOCHIGI 取材班
早川 賢 / 小森 裕介
▼ 第2ヒート結果
▼ 周回競技総合結果

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