スターティンググリッドにて。カウルの取り付け、計器類のチェック、トランシーバの交信確認といった車体の最終チェックや最終セットアップがピットクルーによって慌ただしく行われる。・・・おや?いつのまにか車体は全て美しい銀色に。Leidenschaftは日々進化するのだ(笑)。今年も他チームに散乱光をプレゼントだ!! | |
ゼッケン62番、横国大TOYS倶楽部の「LightWind」。昨年、WSCでオーストラリア大陸3000kmを縦断した立派な車体。ひそかにライバル視していたりして。でも、TOYSの皆さんにはいろいろとお世話になっております。 | |
ゼッケン23番、地元秋田の有力チームのひとつ、Team Jona Sunの「Juna Sun」。竹と和紙で作られたソーラーカー、う~ん、軽そう。昨年ストッククラスで3位、WSCでは特別賞をいただいた、果てしなく立派な車体。Meisterも来年はぜひぜひ賞をとりたいです。 Team JonaSunの皆さんには色々と仲良くしていただきました。今度は栃木で会いましょう。 | |
セットアップも終わり、あとはキャノピーを閉じて出走を待つだけ。キャノピーを閉める前にファーストドライバーの早川さんと空力班主任の綱さんが友情(?)の堅い握手。騒然としていた現場が一瞬、和やかな雰囲気に包まれる。しかし、この数分後に恐るべき事態(笑)が発生しようとは、いったいだれが予想しえたであろうか? | |
Leidenschaft(8月1日Version)の勇姿。キャノピーの脇に見える三角形の穴はモーターやバッテリーを冷却する空気を取り込むためのダクト。走行中のソーラーカーの車温度は摂氏50度近くまで上昇する。ソーラーカーに搭載されているものはソーラーパネル、バッテリー、モーターからこまごまとした電装品、はてはドライバーに至るまでことごとく熱に弱い。そのため空気を取り込んで空冷してあげる。ちなみに、かわいそうなドライバーは空冷ダクトの恩恵を受けることなく狭くて熱いコックピットの中でひたすらピットの指示通りにソーラーカーを走らせる。 | |
スタート直前。応援に来たOBや人力飛行機部門の人々、そしてチームメンバー、Meister関係者全員の視線が太陽の光を浴びて銀色に輝くLeidenschaftへ注がれる。
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ファンファーレが鳴り、ついにレースが始まるが、36番グリッドにいるLeidenschaftからスタート地点のコントロールラインは小さく見える。 そして、空にはこれからLeidenschaftを待ち受ける運命を暗示するかのように薄く雲が立ちこめる・・・。 | |
ゆっくりと周りの車が動き始める中、Leidenschaftだけがスターティンググリッドからいっこうに動こうとしない。見守るチームメンバーの胸に、不安がよぎる。 そして、トランシーバーにドライバーの早川さんの緊張した声が飛び込んでくる。 「モーターがまわらない!!」 トラブルだ。マーシャルの指示でチームメンバーがピットまで車体を押してゆく。その間にも他チームの車が1台、また1台とLeidenschaftをゆっくりと追い越していった・・・。 |
電気班の人間が慌ただしくピットへ走り、車を待ち受ける。スターティンググリッドからピットまでのわずか数百メートルがとてつもなく長く感じる。
やっとの事でleidenschaftがピットに到着。十数分前に閉じたばかりのキャノピーを急いで開ける。メンバーがコクピット内をのぞきこみチャックを始めるや否や・・・おや?
なんだ、モータースイッチが入っていないじゃん!!