8月3日・最終日 まさかのトラブル!!


 大会3日目、天気予報では午後から天気が崩れるそうなので、午前中にパワーをセーブして走り、午後で残りを一気に使い、勝負に出ることになった。
 しかし、朝の充電前のセットアップ中で突然「バチッ」っという音が・・・。恐る恐るバッテリーの電圧を測る。・・・テスターの値は非情にもゼロを示していた・・・。このままではバッテリーが使えず、レースに臨むことができない。何か手を打たなければ・・・。

 とにかく、大会本部に状況を説明し、マーシャル監視の上でバッテリーの封印を解き、死んでしまったセルを取り除くことで決着が着いた。しかし、このバッテリー復旧作業のため、朝の充電を行うことはできなかった。果たして、このままでバッテリーはもつのだろうか?

 なんとかバッテリーを修復して、レース開始。天候はまあまあだが、風が強く、向かい風となる復路ではエネルギー消費量が大きい。風の影響を考慮にいれて、往路でエネルギーを稼いでおいて、全体では若干黒字にしておく。電流計とのにらめっこが続く。

 そして、ドライバー交代後の1周目を終えたLeidenschaftが戻ってきたとき、ついにトラブルが起きた。パンクだ!!。幸いにもピットに近い位置でのトラブルだったので、ピットクルーがLeidenschaftへ急行する・・・。

 1回のパンクで状況は大きくかわってしまった。このままでは予定していた周回数をこなすのは困難だ。午後に天気が崩れるのを見越して、午前中にエネルギーを温存していたのが悔やまれる。バッテリー残量は十分あるのにそれを使いきれるだけの時間がない・・・。これがレースというものだろうか?

 結局、Leidenschaftはバッテリーを使いきることなくゴールした。完走できたとはいえ、トラブルさえばければもっと走れたと思うと・・・。どうしても悔しさが残る。
 チェッカーフラッグを受けた後、あたたかな拍手に迎えられてピットへ戻ってきたLeidenschaft。最後の最後でパンクというトラブルに見舞われてしまったが、それでも3日間走ってレース中のトラブルは1回だけ。セットアップ中のトラブルはたくさんあったけど・・・(しかも、電気系)。トラブルにつぐトラブルでまともなレース運びさえできなかった昨年とは大違いだった。
 秋田のラストドライバーを務めたのは、この夏でMeisterを引退した3年生の二宮さん。これが最後のソーラーカーレースでのドライバーだった。2年間、お疲れ様でした。
 あのDREAMを創ったHONDAのプライベートチーム、JAPANESE CRESTED IBISの「FINE」。安いが変換効率の低いアモルファス太陽電池を使用しているが、さすがはHONDA。総合11位でゴール。個人的には後部監視用のCCDカメラを装備しているのがカッコよくて好きです。
 総合2位、OSUの「OSU model-S」。昨年新たに作り替えた2年目の車体。去年、ソーラーカーを始めたばかりの私が見たとき、「これぞ、ソーラーカー!!」と衝撃を受けた車。写真では分かりづらいが、HONDAの'93DREAMに似たカウル形状をしている。昨年の秋田、鈴鹿、オーストラリアと常に上位の成績を残している強豪のひとつ。
 そして、今年総合優勝のCLUB Nakayoshi ZDP TEAM、「なかよし-ぱる」。昨年はまさかのモータートラブルに泣いたが、製作4年目の熟成された車体と幾多の国内外のレースに参加してきた経験の差で見事に優勝。タイヤのところが出っ張ったカウルの形が好きです。
 3日間のレースで大潟村ソーラースポーツラインを25周、781.4kmにわたって太陽の力だけで走りぬいたLeidenschaft。お疲れ様・・・。

大会最終結果 総合20位(クラス11位)


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